Camecon Magazine

撮影テクニック 2023.08.28

カメラを始めるなら知っておきたいカメラ用語25選!光・表現法編

これからカメラを始める人&始めたばかりの人に向けて、絶対に覚えておきたいカメラ用語をわかりやすく解説しています。今回は光と写真の表現法に関する用語を25個ご紹介します!

せっかく初めてのカメラを購入したのであれば、きちんと使いこなしたいと思うものです。カメラを使えばスマートフォンよりも美しい写真を撮ることも夢ではありません。そこで今回はカメラ初心者に向けて、光と写真表現に関するカメラ用語を詳しく解説しています。ぜひ参考にしてみてくださいね。

光に関するカメラ用語13選

「写真」の英訳「photograph」は、photo(=光)+graph(書くこと)に由来します。つまり、写真撮影をするためには光に関する用語を押さえておくことが重要。カメラを始める時に覚えておきたい厳選13用語をご紹介します。

1.逆光

撮影する被写体の後ろ側に光がある状態を「逆光」と呼びます。被写体が暗くなって映らなくなったり、背景が明るくなりすぎたりするため難しいと感じる人も多いです。しかし上手に使えば、柔らかい印象や幻想的な雰囲気の写真を撮ることができます。ぜひ逆光を使いこなせるようになってみてください。

2.順光

被写体の正面から光が当たっている状態を順光と呼びます。光が直接被写体にあたるため、形や色を正確に撮影することができます。青空を綺麗に撮影でき、風景写真におすすめの光です。ただし立体感のない写真になりがちという一面もあります。ポートレート撮影などではモデルが眩しそうな眼になるので避けた方がよいでしょう。

3.サイド光(斜光)

真横から被写体に対して光があたるケースがサイド光(斜光)です。影が出やすいため、被写体の立体感が強調され、メリハリのある写真になります。風景写真では山の立体感、人物撮影では凛々しさなどを際立たせる場合におすすめです。

4.半逆光

サイド光と逆光の間の方向から光が当たっている状態が半逆光です。適度に被写体の輪郭を強調でき、自然な様子を表現できるため、ポートレートや料理写真でよく活用されます。

5.ダイナミックレンジ

写真の中の暗い部分から明るい部分まで表現できる範囲のことをダイナミックレンジと呼びます。フィルムカメラではラチチュードと呼ばれていました。ダイナミックレンジが広いカメラであれば、白飛びや黒潰れがしにくくなることがメリットです。また、なめらかな階調表現で綺麗な写真を撮影できます。

6.白とび/黒つぶれ

写真の中で真っ白や真っ黒になっている部分で、階調や色のデータが失われている状態です。データがないため、後から編集しても被写体の質感を取り戻せません。白とびや黒つぶれを避けるためには、ダイナミックレンジの広いカメラを選ぶことが大切です。

7.ホワイトバランス(WB)

ホワイトバランス(WB)を端的に表現すれば「白い被写体を白く映す機能」です。同じ被写体でも当てる光によって異なる色になることがあります。例えば白色の被写体でも、電球の光によって黄色味がかりますし、曇りの日は太陽光で青っぽい写真に仕上がります。これらの違いをカメラ側で補正する機能です。

8.色温度

光の色を定量的な数値で表したものを「色温度(いろおんど)」と呼びます。数値が大きいほど青っぽい色、小さいほど赤っぽい色になり、単位に用いられるのはK(ケルビン)です。例えばろうそくの光は2000K、蛍光灯は4000K、太陽光は5000~6000Kといわれています。

9.色被り補正

ホワイトバランスと似たような設定に色かぶり補正があります。ホワイトバランスは太陽光をベースとしていますが、実際にはそれ以外の光が被写体に当たることがあります。この状態を色かぶりと呼び、色かぶり補正で修正できます。ただし色の知識が必要になるため、初心者のうちは触らないほうが良いでしょう。

10.トーン

トーンとは色調に関する言葉で、写真の明るさ(明度)と鮮やかさ(彩度)の組み合わせをさします。例えば、明度が高くて彩度が低い場合には白っぽいトーンに、彩度も明度も高い場合がいわゆる「ビビッド」です。また写真のレタッチにおいてはトーンカーブというパラメータもあります。トーンカーブを変えることで、写真の明るさを細かく設定することもできます。

11.階調

階調とは色の変化のグラデーションのことです。例えば、写真の中で青色から赤色にグラデーションする部分があったとき、その変化がなだらかであればあるほど階調が豊かと表現されます。

12.ハイライト/シャドウ

写真では最も明るい部分をハイライト、最も暗い部分をシャドウと呼びます。レタッチする際には、明るさを写真全体で調整するだけではなく、ハイライトまたはシャドウのみを調整することでより繊細な写真にできます。

13.コントラスト

写真のハイライト部とシャドウ部の差をコントラストと呼びます。例えば、コントラストを強くすると、ハイライト部が明るく、シャドウ部が暗くなり、くっきりした写真に仕上がります。

写真の表現に関するカメラ用語12選

写真の表現方法は人の目を引く作品を撮るために重要なポイントです。映像や絵画にはできない写真ならではの表現方法もあります。写真表現に関する厳選12用語について見ていきましょう。

1.高速シャッター/スローシャッター

シャッタースピードをコントロールする写真表現として、高速シャッターとスローシャッターがあります。1/8000〜1/2000秒で撮影する高速シャッターは、被写体の動きを止める表現ができます。動物やスポーツなどの動く被写体を撮影するときに使われます。一方、スローシャッターは1秒〜30秒で撮影する方法。被写体の動く軌跡を撮影できる表現方法で、写真ならではといえます。

2.構図

構図とは「写真の中にそれぞれの被写体を、美しく配置する時のセオリー」です。もともとは絵画に使われていた言葉でした。代表的な構図は、日の丸構図、三分割構図、対角線構図などです。それぞれの構図の特徴も押さえておきましょう。撮影するときに構図を少し意識するだけで、目を引く写真に早変わりしますよ。

3.主題

主題とは写真に映っている複数の被写体の中で、「主役となる被写体、テーマ」のことをいいます。撮影する時に、「伝えたい」「見せたい」と感じたものを主題にしましょう。主題がハッキリしない写真は、あまり魅力がありません。撮影する時には「何が主題なのか」をきっちり考えましょう。

4.副題

副題は写真の主題を引き立たせるための、魅力的な脇役のことです。主題だけでも写真は成立しますが、副題を加えることで主題の見え方を変えることができます。

5.フレーミング

写真は目の前に広がる風景の一部分を切り取って作品にします。この時、どのように切り取るのかをフレーミングと呼びます。写真の良し悪しを決めるとても重要なポイントです。また、切り取る画角に合わせてレンズの焦点距離を選びます。

6.ポジション(レベル)

カメラを構える高さのことをポジション(レベル)と呼びます。自分の目の位置で撮影する場合をアイレベル、それよりも高い位置がハイポジション、低い位置がローポジションです。腰の位置での撮影をウェストレベルと呼ぶこともあります。

7.アングル

ポジションと同じような用語に「アングル」があります。ポジションがカメラを構える高さだったのに対して、アングルはカメラを傾ける角度のことです。水平に構える「水平アングル」を基準に、それよりも上に傾けた状態を「ローアングル」、下に傾けた状態を「ハイアングル」と呼びます。ローアングルは下から覗き込むような視点、ハイアングルは上から見下ろすような視点の写真になります。

8.アスペクト比

写真の縦と横の長さの比率をアスペクト比と呼びます。一般的にデジタル一眼レフは3:2、コンパクトデジタルカメラは4:3です。ちなみに映像は16:9で、昔のInstagramは1:1のアスペクト比でした。アスペクト比によって作品の印象も変わります。

9.JPG/RAW

JPGとRAWは両方とも写真ファイルのデータ形式のことです。JPG形式はスマホやパソコンなどどこでも写真を見ることができます。撮影した写真を周りの人に共有する際にはおすすめです。一方、RAW形式は写真の編集を前提としたデータです。基本的には写真編集ソフトで読み込む必要があります。

10.レタッチ

RAWデータの写真を編集ソフトで確認すると、撮影したイメージよりも薄く淡い写真になっています。画像の明るさや色調などを調整し、イメージ通りの写真へ編集することがレタッチです。写真を撮影することが材料集めだとしたら、レタッチは調理の位置づけ。写真作品を作り上げる上ではとても重要な工程です。

11.現像

デジタルカメラにおいては、RAWデータを写真編集ソフトに読み込んでJPGなどの一般的なデータ形式に変換する作業を現像と呼びます。フィルムカメラの現像とは少し異なるため、デジタル現像と呼ばれることもあります。

12.プリント

フィルムカメラの時代では、現像とプリントはほぼ同じ意味で使われていました。フィルムに特殊な液体をかけて焼き付ける作業のことです。デジタルカメラでは、写真データを印画紙やプリント用紙に印刷する作業をプリントと呼びます。

まとめ

  

この記事ではカメラ初心者に向けて、光と写真表現の用語25選をご紹介しました。カメラで綺麗な作品を撮影するには、さまざまな前提知識を覚えることが大切です。今回紹介した用語を覚えるだけでも、1ランク上の写真を撮影できるようになります。ぜひ実践してみてくださいね。

>>カメラ撮影上達法についてもっと知りたい方はこちら

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